バンドギャップの計算に、PBEで計算を行うと特性を表現することができないことで知られています。またGW法を用いて計算した場合、バンドギャップを評価できることも知られていますが、計算時間がかかります。そこで、実際にPBEで計算した結果およびGW法で計算した結果を示します。

図1 計算に用いたSi結晶(プリミティブセル)

表1 PBEでの計算条件

表2 GWでの計算条件

表3 PBEとGWの比較

Si実験値が1.1~1.2 eVですので、GWはより正確に評価できています。

最後に、Quantum ESPRESSO でGW計算するためのワークフローが用意されていますので、ユーザは簡単にGW計算の入力ファイルを設定することが出来ます。

図2 Quantum ESPRESSO でのGW計算用のワークフロー

図3 GW計算後のバンドギャップおよびバンド構造出力画面