Siのスラブ表面にC2H4分子が表面吸着する計算を行うためのモデル作成および計算結果について説明します。まずSi100スラブとC2H4を合わせたモデルの作成仕方を説明します。SiスラブとC2H4を選択した後、Multi-Material 3D Editorを使用することで作成することができます。

図1 Si100スラブ表面にC2H4を配置する様子

表1 計算条件

項目詳細
計算ソフトQuantum ESPRESSO
擬ポテンシャルSi_pbe_gbrv_1.0.upf
C_pbe_gbrv_1.2.upf
H_pbe_gbrv_1.4.upf
カットオフ 波動関数40 Ry
カットオフ 電子密度200 Ry
k3 × 3 × 1
収束閾値10-6
mixingパラメータ0.3
原子数46原子
Si:40
C:2、O:4
CPUIntel® Xeon® CPU
E5-2666 v3 @ 2.90GHz
コア数36 core

図2 Si100表面にC2H4が吸着した最適化構造

構造最適化にかかった時間および金額を示します。精度が良くなるように収束閾値やmixingパラメータを設定したため計算時間はやや長くなりましたが、クラウド対応のためリソースを気にする必要がほとんどありません。

表2 計算時間および計算コスト

項目
計算時間10 h 18 m 28 s(3,7108 sec)
計算コスト$7.42

※ 計算コストは、Enterprise-Extraプランでセービングノードを使用した場合の価格です。